臨床成績

ENVISION試験
24ヵ月中間解析
主な結果

 

AHP患者におけるポルフィリン症複合発作の発現回数

オープンラベル継続投与(OLE)期間(投与開始6ヵ月以降)におけるポルフィリン症複合発作の年換算発作発現回数(AAR)の中央値は、二重盲検期間から継続してギブラーリを投与された患者で0.00回、二重盲検期間はプラセボが投与され、OLE期間にギブラーリを投与された患者で1.35回であった。

ポルフィリン症複合発作のAAR

ポルフィリン症複合発作のAAR(FAS)
a)
記述的分析
b)
二重盲検期間でプラセボを投与し、OLE期間でギブラーリ2.5mg/kg(n=29)又は1.25mg/kg(n=17)を投与した患者
Ventura P, Bonkovsky HL, Gouya L, et al.
Liver Int. 2022;42(1):161-172. より改変 (本試験はAlnylam Pharmaceuticalsの支援により実施された)

AHP患者におけるポルフィリン症複合発作回数が0回の患者割合の推移

3ヵ月ごとのポルフィリン症複合発作回数が0回の患者割合について、ギブラーリ/ギブラーリ群では、二重盲検期間の3~6ヵ月目で67%、OLE期間の21~24ヵ月目で83%、プラセボ/ギブラーリ群では、それぞれ24%、76%であった。

二重盲検期間+OLE期間(データカットオフ時まで)における3ヵ月ごとのポルフィリン症複合発作発現回数が0回の患者割合

二重盲検期間+OLE期間(データカットオフ時まで)における3ヵ月ごとのポルフィリン症複合発作発現回数が0回の患者割合
a)
1例は、組入れ基準を満たしていなかった(無作為化前6ヵ月間に必要な回数の発作がなかった)が試験に登録された。
Ventura P, Bonkovsky HL, Gouya L, et al.
Liver Int. 2022;42(1):161-172. より改変 (本試験はAlnylam Pharmaceuticalsの支援により実施された)

AHP患者におけるヘミンの年換算投与回数

ヘミンの年換算投与回数の中央値は、ギブラーリ/ギブラーリ群では、二重盲検期間、OLE期間ともに0回であった。一方、プラセボ/ギブラーリ群では、二重盲検期間で14.98回であったのに対し、OLE期間で0.71回であった。

ヘミンの年換算投与回数

ヘミンの年換算投与回数
Ventura P, Bonkovsky HL, Gouya L, et al.
Liver Int. 2022;42(1):161-172. より改変 (本試験はAlnylam Pharmaceuticalsの支援により実施された)

尿中ALA値及びPBG値の推移

二重盲検期間及びOLE期間のデータカットオフ時までの尿中アミノレブリン酸(ALA)値の推移は、ギブラーリ/ギブラーリ群、プラセボ/ギブラーリ群ともに75%を超える低下が認められた。尿中ポルフォビリノーゲン(PBG)値の結果も同様であった。

二重盲検期間+OLE期間における尿中ALA値の推移

二重盲検期間+OLE期間における尿中ALA値の推移

二重盲検期間+OLE期間における尿中PBG値の推移

二重盲検期間+OLE期間における尿中PBG値の推移
Ventura P, Bonkovsky HL, Gouya L, et al.
Liver Int. 2022;42(1):161-172. より改変 (本試験はAlnylam Pharmaceuticalsの支援により実施された)

参考情報

SF-12スコアのベースラインからの変化

健康関連QOLの指標である12-item short-form health survey(SF-12)スコアのベースラインからの変化量について検討したところ、ギブラーリ/ギブラーリ群における身体的サマリースコア(PCS)及び精神的サマリースコア(MCS)は、二重盲検期間でそれぞれ5.1、3.6、OLE期間でそれぞれ8.1、6.2であった。一方、プラセボ/ギブラーリ群におけるPCS及びMCSは、二重盲検期間ではそれぞれ1.7、0.4であったのに対し、OLE期間ではそれぞれ9.0、2.9であった。

SF-12におけるPCSa)、MCSa)、全ドメインスコアのベースラインからの変化

SF-12におけるPCS、MCS、全ドメインスコアのベースラインからの変化
a)
PCSは、「身体機能」「身体-日常役割機能」「体の痛み」「全体的健康感」、MCSは、「活力」「社会生活機能」「精神-日常役割機能」「心の健康」の下位尺度から構成される尺度で、値が大きいほど患者のより良い健康状態を示す。
Ventura P, Bonkovsky HL, Gouya L, et al.
Liver Int. 2022;42(1):161-172. より改変 (本試験はAlnylam Pharmaceuticalsの支援により実施された)

参考情報

PPEQを用いた調査結果

ポルフィリン症患者の経験に関する質問票(PPEQ)を用いて、活動能力や治療満足度、治療薬の役立ちについて検討したところ、ギブラーリ/ギブラーリ群、プラセボ/ギブラーリ群ともに、二重盲検期間に比べ、OLE期間における活動能力及び治療満足度が「はるかに良くなった」、治療薬が「常に役立っている」と回答した患者の割合が高かった。

PPEQで「はるかに良くなった」あるいは「常に役立っている」と回答した患者割合

PPEQで「はるかに良くなった」あるいは「常に役立っている」と回答した患者割合
Ventura P, Bonkovsky HL, Gouya L, et al.
Liver Int. 2022;42(1):161-172. より改変 (本試験はAlnylam Pharmaceuticalsの支援により実施された)